結論から先にお伝えすると、ガクチカのテーマは研究でも研究以外でもOK。
企業はガクチカを通じて主体性や課題解決力を見ているため、自分が積極的に取り組み、努力や工夫を重ねた経験であればテーマにかかわらず合格できます。
しかし、企業によっては研究以外のガクチカを聞かれる場合もあるため、複数のガクチカを用意しておくことも重要です。
本記事では、理系院卒×日系大手メーカーの元人事×国家資格キャリアコンサルタントの筆者が、理系のガクチカ対策を徹底解説します。
・ガクチカで企業が見ているポイント
・研究のガクチカを伝えるときのポイント、例文
・研究以外のガクチカを求められたときの対処法
目次
ガクチカのテーマは何でもOK!企業が見ている3つのポイント
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で企業が見ているポイントは以下の通りです。
・どんなことに興味関心があるのか
・主体性や行動力(物事への取り組み姿勢)
・課題解決力(困難をどう乗り越えたか)
つまり企業は、「どんなことに興味をもち、目標達成のためにどんな行動を起こしたか」を見ています。
輝かしい成果は必要ありません。大事なのは「過程」です。
そのため、あなたの積極性や努力の過程が伝わるものであれば、ガクチカのテーマは何でもOK。
留学や長期インターンなどの華やかなテーマである必要はありません。
学生時代にもっとも力を入れたこと、つまり「自分がもっとも積極的に取り組み、努力や工夫を重ねたこと」をアピールしましょう。
研究をガクチカのテーマにするときのポイント
前述の通り、ガクチカのテーマは何でもOK。
理系学生なら、「一番頑張ったこと=研究」となる人は多いと思います。
ガクチカでは「成果」より「過程」が重要なため、研究途中であったり、これといった成果が得られていなくても大丈夫。
以下の順番で研究活動を整理し、主体性や課題解決力をアピールしましょう。
- 研究を進めるうえでもっとも大変だったことを振り返る
先行研究の少なさ、実験データの収集、スケジュール管理、他大学や企業の協力など
- 1の課題をどのようにして乗り越えたか整理する
- フレームワークを使って論理的に説明する
「STAR法」を使ってSituation(状況)→Task(課題)→Action(行動)→Result(成果)の順に話を展開
ちなみに、研究のガクチカでよくある残念なパターンは以下の通り。
・前置きが長い
(研究テーマの説明は最小限に抑え、研究の過程を重点的に伝える)
・やったことをただ時系列でまとめただけ
(どんな困難があり、どのようにして乗り越えたか伝わらない)
これまで取り組んできたことをただ羅列したり、毎日深夜まで頑張ったことを伝えても、課題解決力のアピールにはつながりません。
ガクチカでは、「どんな研究を頑張ったか」ではなく、「研究におけるどんな課題を乗り越えたか」をアピールするのがポイントです。
研究をテーマにしたガクチカの例文
では実際に、研究をテーマにしたガクチカの例文をご紹介します。
前述のSTAR法を使って、主体性や課題解決力をアピールするのがポイントです。
研究がまだ途中の場合(大学3〜4年生を想定)
就活の早期化により、研究がまだ途中の人も多いはず。
ただ、ガクチカは成果より過程が大事なため、以下のように伝えてみましょう。
Situation(状況)
私がもっとも力を入れたことは◯◯の研究です。大学のオープンキャンパスをきっかけに◯◯分野に関心をもつようになり、現在所属している◯◯研究室に入ることを以前から目標にしていました。
Task(課題)
しかし、いざ◯◯の研究をはじめてみると、先行研究が少なく、仮説を立てることから苦戦してしまいました。
Action(行動)
そこで私は、◯◯の文献を海外から取り寄せたり、類似性のある◯◯の論文を集めたり、仮説を立てるための情報収集を徹底的に行いました。
Result(成果)
他大学の教授に協力を依頼したり、英語の論文を読み込むのは大変でしたが、結果として◯◯ということがわかり、現在は◯◯という仮説をもとに研究を進めています。
専門性や成果もアピールする場合(修士を想定)
研究への取り組み姿勢だけでなく、専門性や成果もあわせてアピールする場合は、以下のように伝えてみましょう。
Situation(状況)
私がもっとも力を入れたことは、学部生の頃から約3年にわたって続けている◯◯の研究です。
Task(課題)
◯◯の研究はニッチな分野でまだ解明されていない部分が多く、◯◯という仮説を検証するためには、複数の観点から実験を行う必要がありました。
Action(行動)
本来は一つのテーマに絞って実験を進めるのが定石ですが、私は卒業研究で成果を得られなかった悔しさもあり、大学院では◯◯と△△の実験を並行して行いました。
Result(成果)
研究時間の捻出は大変でしたが、結果として◯◯の実験によって◯◯という研究結果を得ることができ、◯◯の解明に一歩近づくことができました。◯◯学会での発表も終わり、現在は◯◯への論文投稿を目指して執筆を進めています。
研究以外のガクチカを求められたときの対処法
企業によっては、「研究以外に力を入れたことはありますか?」と聞かれる場合もあります。
これは、
・学業以外の活動(興味関心)が知りたい
・周囲との関わり方や、チームで何かに取り組んだ経験が知りたい
という意味です。
企業という組織で働く以上、コミュニケーション能力や協調性は必須。
とくに、チームワークを重視する企業や、営業職・総合職などの文系職種を希望する場合は必ず聞かれると覚悟しておいた方がよいでしょう。
▶︎理系の文系就職はもったいない?むしろ有利な理由を元人事が解説
とはいえ、「研究漬けの毎日で、アルバイトやサークルの経験がない…」という方も多いはず。
どうしても研究以外のガクチカが思い浮かばない場合は、以下をヒントに考えてみてください。
・研究室での役割をアピールする
(後輩の育成、イベントの幹事など)
・研究室の環境や雰囲気を改善するために行ったことを伝える
・オープンキャンパスの準備や展示で工夫したことを伝える
ちなみに私は就活生のとき、ガクチカのエピソードの一つとして「研究室のホームページ作成」を用意していました。
実質一人でやった作業でしたが、周囲から意見をもらい、改良を重ねたことを重点的に伝えたことで、柔軟性・協調性・働きかけ力をアピールできました。
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まとめ:ガクチカは「テーマ」より「伝え方」が大事
ガクチカのテーマは、研究でも研究以外でもOK。
企業はガクチカを通じて主体性や課題解決力を見ているため、自分が積極的に取り組み、努力や工夫を重ねた経験を伝えられれば、テーマにかかわらず合格できます。
しかし、研究以外のガクチカを聞かれる場合もあるため、本記事を参考にして他のテーマのガクチカも用意しておきましょう。
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