
「スカウトされたから」という志望動機はNG!
スカウトはあくまで「きっかけ」に過ぎませんし、志望動機は「やりたいこと」を軸に答えるのが基本です。
本記事では、実際にOfferBoxやキミスカを使って新卒採用していた日系大手メーカーの元人事が、スカウトされた場合の志望動機の答え方を徹底解説します。


目次
志望動機が「スカウトされたから」はNG!

就活において、「スカウトされたから」という志望動機はNG。
受け身な印象を与えてしまいますし、身も蓋もない表面的な回答だと、コミュニケーション能力が低いと判断されてしまいます。
たとえ本音だとしても、スカウトはあくまで「きっかけ」に過ぎません。
「スカウトされたから」ではなく、「スカウトを承認した理由」や「面談・選考に参加したいと思った理由」を答える必要があります。
また、スカウト経由でも通常のエントリーでも、志望動機は「やりたいこと」を軸に答えるのが基本です。
知名度や給与の高さが本当の理由だったとしても、コミュニケーション能力も見られている面接の場では、本音と建前を使い分ける必要があります。
なお、スカウト経由でも通常のエントリーでも、採用基準は同じです。
企業があなたのプロフィールに惹かれたことは事実ですが、なんの準備もなしに選考通過できるわけではないため注意しましょう。
スカウト経由なのに志望動機を聞く人事の本音

いきなり「志望動機は?」と聞かれると、「スカウトしてきたのはそっちなのに失礼じゃない?」と思うかもしれませんが、人事の本音は以下の通り。
- スカウト承認してくれた理由が知りたい
スカウトは無視されることの方が多い(大手企業でも承認率は3〜4割くらい)
- 自社のどこに魅力を感じてくれたのか知りたい
採用サイトや企業説明会などの広報活動や、スカウト文面の改善に役立てたい
- どのくらい関心をもってくれているのか知りたい
学生の熱量に応じて、合否や今後の選考フローを決めたい(志望度が高ければすぐ次の選考へ案内、志望度が低ければ面談をはさむor不採用)
とくに、面接ではなく面談で聞かれた場合は、「なぜスカウトを受けてくれたのか」「自社のどこに興味をもってくれたのか」という意味で聞いています。
「志望動機は?」と聞かれるとドキッとするかもしれませんが、合否判定のない面談の場合は、1と2について率直に答えればOKです。

常識的な企業なら、まずは面接ではなく面談に招待しますし、「この度は面談に参加していただきありがとうございます。どうして弊社のスカウトを受けてくださったのですか?」と丁寧に質問すると思います。
スカウトされた場合の志望動機の答え方【例文つき】

では、具体的な答え方を例文つきで解説します。
合否判定のない面談の場合
合否判定のない面談で志望動機を聞かれた際は、スカウトを受けた理由や興味をもった部分について率直に答えればOKです。
「きっかけはスカウトだったけど、こんなところに惹かれました!」といったスタンスで明るく答えましょう。
御社の◯◯というビジネスモデルに大変魅力を感じました。
私は将来、地方創生に貢献したいと思っており、元々は◯◯業界を中心に見ていました。
しかし、スカウトをきっかけに御社の事業を知り、◯◯によって地方活性化を目指すビジョンに大変感銘を受けました。
合否判定のある面接の場合
合否判定のある面接の場合は、「志望した理由」と「入社後やりたいこと」を論理的に伝えましょう。
スカウトがきっかけかどうかは、伝えても伝えなくてもOKです。
御社のオンライン事業に魅力を感じ、志望いたしました。
私は高校生のとき、経済的な理由で塾に通えず、独学で勉強する難しさや不安を痛感しました。そのため将来は教育業界に携わり、誰もが自由に学べる環境づくりに貢献したいと考えています。
教育業界の中でも、御社は幅広い年齢層の学習を支援しており、経済的にも物理的にも気軽に学べるオンラインサービスを提供しているため、非常に魅力を感じています。
御社に入社しましたら、オンライン事業の営業や企画に従事し、学習環境におけるさまざまな支障をとり払い、より多くの人々の成長や自己実現を支援していきたいです。
志望動機が思いつかないときの対処法



など、ちゃんとした理由はないけれどスカウト承認したケースもあると思います。
その場合は、以下の3つをヒントに志望動機を考えてみてください。
1.スカウトメッセージを見返してみる
志望動機が思いつかない場合は、スカウトメッセージを見返してみましょう。
企業側はなんとか学生に振り向いてもらうため、「うちってこんな会社なんです!こんな魅力があるんです!」と、かなり気合いを入れた文章を送っているはず。
「スカウト時にアピールしていること」=「企業が一番自信をもっている強み」です。
そのため、スカウトメッセージに書かれている「企業の強み」をそのまま引用して、志望動機に組み込むのがオススメ。
多少表現を変える必要はありますが、「御社の◯◯なところに魅力を感じました」と伝えれば、企業理解度の高さが伝わる志望動機が簡単につくれます。

2.スカウトされた理由から考える
1と同様にスカウトメッセージを見返して、「企業があなたをスカウトした理由」が書かれていないかチェックしましょう。
人事は、企業とあなたがマッチしていると判断したからスカウトしています。
そのため、「スカウトした理由」を引用すれば、自分と企業の相性をアピールできる志望動機がつくれます。
スカウトメッセージを志望動機に変換!
- 挑戦意欲の高い◯◯さんなら、きっとご活躍いただけると感じた。
→持ち前のチャレンジ精神を活かして、◯◯事業に挑戦したい。 - ◯◯のご経験を拝見し、きっとご活躍いただけると感じた。
→◯◯の経験を活かして、◯◯分野に貢献したい。
- ◯◯さんのやりたいことが、弊社のビジョンに近いと感じてオファーした。
→御社の◯◯事業で、自分の夢である◯◯を実現したい。
3.採用サイトと口コミサイトを調べる
企業によってはスカウトメッセージが短文で、情報量が少ないこともあります。
その場合は手間がかかりますが、自分で企業情報を収集しましょう。
前述の通り、志望動機は「やりたいこと」を軸に答えるのが基本のため、まずは企業理念と事業内容を採用サイトで調べるのがオススメです。
調べていく中で、興味がある&共感できると思ったところ、そしてそう思った理由を盛り込めば、自然に熱意のある志望動機に仕上がります。
また、就活会議などの口コミサイトで、先輩の志望動機を見てみるのもオススメです。
その企業のどんな部分に惹かれ、入社して何がしたいのかわかるため、中身も伝え方もかなり参考になりますよ。
まとめ:スカウト経由でも志望動機の対策は必須!

「スカウトされたから」という志望動機はNG。
スカウト経由でも通常のエントリーでも、志望動機は「やりたいこと」を軸に答えるのが基本です。
ぜひ本記事を参考にして、好印象かつ高評価される志望動機をつくってみてくださいね。
あなたの就活が上手くいきますように。
本記事が少しでもお役に立てていれば幸いです。