【就活の軸】後悔しない決め方とは?元人事がキャリア理論をもとに解説

自己分析
就活の軸ってどう考えればいいの?
どうやって業界や企業をしぼればいい?

就活の軸は、「ハーズバーグの二要因理論」をもとに、2つの面から考えていくのがオススメ。

以下の2つの面から就活の軸を考えていけば、不満がない&モチベーション高く働ける職場を見つけることができます。

  1. 給与・休日・労働条件など、満たされないと不満につながる要因
  2. 仕事のやりがいなど、満たされるとモチベーションが高まる要因

本記事では、日系大手メーカーの元人事&国家資格キャリアコンサルタントの筆者が、就活の軸の決め方を徹底解説。

元人事Mayuka
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よくあるNG例・面接での答え方もご紹介します!

 

就活の軸はなぜ必要?

就活の軸とは、志望業界を決めたり、エントリーする企業をしぼる際に必要となる判断軸のこと。

これから社会人として働くうえでのゆずれない条件ともいえます。

正直なところ、就活の軸がなくても就活を進めることは可能です。

しかし、国内の企業数は368万社以上。大手企業だけでも1.2万社以上あります。

そのため、「こんな企業で働きたい」「これだけは絶対にゆずれない」という軸を決めたうえで企業選びした方が、効率よく就活を進められます

また、就活の軸は面接でもよく聞かれるため、面接通過や内定獲得には欠かせない重要項目です。

元人事Mayuka
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就活の軸が必要なのは、自分にあう企業を効率よく見つけるため面接対策のため

就活の軸は「ハーズバーグの二要因理論」をもとに考えよう

「就活の軸=ゆずれない条件」と言われても、どんな条件を挙げていけばいいかわからない人は多いはず。

そこでオススメなのが、「ハーズバーグの二要因理論」をもとに考える方法です。

ハーズバーグの二要因理論とは?


働く人のモチベーションは「衛生要因」と「動機づけ要因」の2つにわかれるという、ハーズバーグ(Herzberg,F.)が提唱した理論。

  1. 衛生要因
    満たされないと不満につながる要因
    例)賃金、労働条件、職場の人間関係など
  2. 動機づけ要因
    満たされると満足度やモチベーションが高まる要因
    例)仕事のやりがい、他者からの承認など

 

つまり、「衛生要因」と「動機づけ要因」の2つの面から就活の軸を考えていけば、不満がない&モチベーション高く働ける職場を見つけることができます

どちらか一方のみの就活軸だと、以下のように後悔してしまうため注意しましょう。

「手取り◯万円以上」「年間休日◯日以上」といった衛生要因のみの就活軸
→不満こそないが、達成感や満足感は得られず、退屈な日々を過ごすことに…

「◯◯という社会課題を解決する仕事」といった動機づけ要因のみの就活軸
→仕事のやりがいは感じるが、給与や休日の少なさに対する不満がつのっていく…

後悔しない&楽しくいきいきと働くためには、上記の理論をもとに自分なりの「ゆずれない条件」を考えていくのがポイントです。

就活の軸の決め方

前述の通り、就活の軸は衛生要因(不満につながる要因)動機づけ要因(満足につながる要因)から考えるのがポイントです。

それぞれにおける就活軸の決め方を、具体例をあげながら解説していきます。

不満につながる要因から考える

まずは、比較的考えやすい不満につながる要因(衛生要因)から、就活の軸を考えていきましょう。

給与、休日、働き方など、こだわりたい条件は人それぞれ。

「年間休日130日で、年収1,000万円!」と言いたくなるかもしれませんが、それでは当てはまる企業がほとんどなくなってしまいます。

あくまで最低限のラインを決めるのがポイントです。

就活の軸の例


・手取り◯万円以上、年収◯万円以上

・年間休日◯日以上、完全週休二日制

・勤務地(全国転勤の有無)

・働き方(在宅勤務や残業時間など)

・3年後の離職率◯%以下 など

 

元人事Mayuka
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募集要項や四季報でチェックできる内容ですね。

ちなみに、初任給・年間休日・離職率の平均は以下の通り。

大卒の初任給:23.7万円
(参考:厚生労働省 賃金構造基本統計調査

30代の年収:451万円
(参考:doda 平均年収ランキング

年間休日:112.1日
(参考:厚生労働省 就労条件総合調査

3年後の離職率:34.9% ※大手企業の場合は28.2%
(参考:厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況

離職率が低くて年収が高い会社が知りたい方は、以下のランキングも見てみましょう。

▶︎「新卒が辞めにくく年収高い」100社ランキング(東洋経済)

元人事Mayuka
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参考までに、もし私がいま就活生だったら以下の軸で企業選びします

①年間休日120日以上

②勤務地は1都3県(全国転勤なし)

③30代で年収500万円以上

就活生時代は年収ばかり気にしてしまい、全国転勤あり&休日少なめの企業に就職して少し後悔…。

20代のうちは休みが少なくても平気でしたが、一生働き続けることを考えると、やっぱり休日の多さは大事

実際の働きやすさが知りたい場合は、就活口コミサイトもチェックしてみましょう。

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満足につながる要因から考える

次は、満足につながる要因(動機づけ要因)から、就活の軸を考えていきます。

満足につながる要因とは、仕事のやりがいや他者からの承認

どんなことにやりがいを感じるか。どんな人に、どのように貢献したいか。仕事を通して何を成し遂げたいか。

自己分析して、やりたいこと&やりがいを感じることを見つけるのがポイントです。

たとえば、以下をヒントに考えてみましょう。

就活の軸を見つけるヒント


・どんな分野に興味があるか

・どんな悩みや課題を解決したいか

・どんな人の力になりたいか

・今まで一番夢中になれたことは?

・どんなときに達成感や喜びを感じるか

 

それはなぜ?と深掘りしていくと、根拠となるエピソードや価値観が見つかり、自己分析が深まりますよ。

ちなみに私が就活生のときは、こんな感じで考えていました。

・研究よりも、学会発表や研究室のホームページ作成、サークルの広報活動などの「情報や魅力を広くわかりやすく伝えること」にやりがいを感じた

・知的好奇心が強く、いろんな分野を学んだり、新しい挑戦をするのが好き

・ニッチな研究より、多くの人に貢献できる仕事がしたい

・顧客数の多いBtoCビジネスや、人々の生活を支えるメーカーで働きたい

・総合職としてさまざまな部署を経験し、最終的にはお客様に商品やサービスを知ってもらうための広告宣伝事業に携わりたい

理系院卒の私が文系就職した理由が気になる方はこちら

もしやりたいことが見つからない…という場合は、こちらの本もオススメです。

好きなこと・得意なこと・大事なことから、「本当にやりたいこと」を見つける方法をわかりやすく解説しています。

就活の軸がわからないときは…

就活の軸がわからないときは、キャリアチケットスカウトの価値観診断を試してみるのがオススメです。

5つの質問に答えるだけで、大切にしたい価値観やゆずれない軸が明らかになります。

価値観診断の内容
  1. 働くうえで大切にしたいこと
  2. どのような雰囲気のチームで働きたいか
  3. 将来どのような人になりたいか
  4. 将来身につけたいこと
  5. 働くうえで理想とする環境(副業OK・リモートワークなど)

 

キャリアチケットスカウトの価値観診断は、すべて選択形式なのが嬉しいポイント!

言語化する必要がなく、複数の選択肢を見比べたうえで、自分が求めていた条件を見つけられます

また、価値観診断を行えば、自分の価値観とマッチする企業からスカウトが届きます。

ESや一次面接などの選考が一部免除される特別スカウトが届くため、就活を有利に進められますよ。

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就活の軸でよくある質問

最後に、就活の軸でよくある質問に答えていきます。

1.就活の軸は何個あればいい?

「やりたいこと」に関する軸は、2〜3つ作るのがオススメ。

軸が1つだけだと、当てはまる業界や企業が多く、なかなか企業数を絞れません。

△軸が1つだけ

①「食品によって人々の生活に貢献したい」
→業界しか絞れない。ほとんどの食品メーカーが当てはまる。

◯軸が2つ以上

①「食品によって人々の生活に貢献したい」
②「忙しくて健康管理が疎かになっている人の力になりたい」
→食品メーカーの中でも、時短や栄養バランスに注力している企業に絞れる。

元人事Mayuka
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個数というより、抽象的すぎず、具体的すぎず、ほどよいバランスが大事。

また、年収・休日・働き方に関する軸は何個あってもいいですが、高望みしすぎず、あくまで最低限のラインを決めるのがポイントです。

2.なぜ面接で聞かれるの?答え方は?

「就活の軸はなんですか?」と聞く企業側の意図は以下の通り。

企業側の意図
  • 学生の価値観を知るため
  • どんな想いで志望しているのか、熱意や本気度をチェックするため
  • 学生のやりたいことと、会社の方針がマッチしているか確かめるため

 

そのため、給与や休日に関する就活軸を答えるのはNG

こちらで解説した「やりたいこと&やりがいを感じること」をベースとした就活軸を答えましょう。

3.就活の軸のNG例は?

2で解説した通り、給与や休日に関する就活軸を面接で答えるのはNGです。

また、以下のようにどの企業でも当てはまる軸もよくありません。

面接官から、「それなら他の会社でもいいのでは?」と意地悪な質問をされてしまいます。

就活軸のNG例
  • チームで働きたい
  • 人と関わりたい
  • 成長できる環境で働きたい

 

新卒の会社員なら、誰かと一緒に働き、成長するのは当たり前。

こちらで解説した通り、「何がしたいか」「どんな人に貢献したいか」という視点で就活の軸を考えましょう。

まとめ:就活の軸は2つの面から考えよう!

就活の軸は、ハーズバーグの理論をもとに2つの面から考えていけば、不満がない&モチベーション高く働ける職場を見つけられます。

ハーズバーグの二要因理論

【衛生要因】
給与・休日・労働条件など、満たされないと不満につながる要因
就活軸の例)手取り◯万円以上、年間休日◯日以上 など

【動機づけ要因】
仕事のやりがい・他者からの承認など、満たされるとモチベーションが高まる要因
就活軸の例)◯◯という社会課題を解決する仕事、◯◯に悩む人の力になりたい など

ぜひ本記事を参考にして、ゆずれない条件や、やりたいこと&やりがいを感じることを整理してみてください。

もし「就活の軸がわからない…」という場合は、キャリアチケットスカウトの価値観診断を試してみるのがオススメです。

5つの質問に答えるだけで、自分の価値観やゆずれない軸がわかりますよ。

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あなたの就活が上手くいきますように。

本記事が少しでもお役に立てていれば幸いです。