就活ってやることが多くて大変なうえに、色々とメンタルが削られますよね…。
でも就活がつらいと感じるのは、もしかしたら「認知のゆがみ」が一つの原因かもしれません。
認知がゆがんでいると、物事を客観的にとらえたり、柔軟に考えたりすることが難しく、思い込みによって自分自身を苦しめてしまいます。
本記事では、元人事&国家資格キャリアコンサルタントの筆者が、就活生が陥りがちな認知のゆがみ10パターンをご紹介します。
目次
「認知のゆがみ」とは?
「認知のゆがみ」とは、考え方のクセのこと。
認知がゆがんでいると、物事を客観的にとらえたり、柔軟に考えたりすることが難しく、思い込みによって自分自身を苦しめてしまうことがあります。
私たち人間は、物事のとらえ方や考え方によって、感情が大きく変わります。
たとえば以下の場合、事実は同じでも、とらえ方によってまったく異なる感情になっています。
10社に応募して、3社の書類選考に通過した
Aさん「3社も通った!面接対策も頑張ろう!」
Bさん「3社しか通らなかった…。面接もきっとダメだろうな…。」
Aさんは事実をポジティブに受けとめているのに対し、Bさんはネガティブにとらえてしまっています。
この後の就活が上手くいきそうなのは、AさんとBさん、どちらだと思いますか?
無責任に「楽観的になろう!」と言っているのではありません。
ただ、必要以上にネガティブに考えてしまうのは非常にもったいないことです。
そのため、「自分はダメな人間だ」「どうせ上手くいかない」などと自己否定してしまいがちな人は、ぜひこれを機に「認知のゆがみ」に気づき、少しでも心を軽くしてもらえればと思います。
なお、認知のゆがみは、これまでの人生経験によって作られた価値観によって生じるもので、誰しもが抱えているものです。
認知のゆがみはストレスの原因にこそなりますが、「認知がゆがんでいる=悪いこと」ではありませんので安心してくださいね。
アメリカの精神科医であるアーロン・T・ベック氏は、「人間の気分は、その人が状況をどう認識するかによって変化する」という仮説をもとに認知療法を提唱し、「認知のゆがみ」を定義しました。
就活で陥りがちな「認知のゆがみ」10パターン
では、具体的な「認知のゆがみ」を紹介していきます。
就活で陥りがちなパターンは以下の通りです。
1.分極化思考
「大手企業からの内定じゃなければ意味がない」
2.すべき思考
「◯◯大学なんだから大手企業に入るべき」
3.過度の一般化
「この前の面接もダメだったから、きっと今回の面接も上手くいかないだろう」
4.レッテル貼り
「私は口下手だから面接には受からない」
5.選択的抽象化
「(何社か通過しているのに)ESが全然通らない…」
6.マイナス化思考
「合格できたのは運がよかっただけ」
7.恣意的(しいてき)推論
「私がいい会社から内定をもらえるはずがない」
8.拡大解釈&過小評価
「インターンに行けなかった私はもうお終いだ」
「一次面接に通ったくらい、大したことない」
9.感情的決めつけ
「(自己嫌悪に陥ると)私に内定を出す会社なんてあるわけない」
10.自己関連づけ
「教授の機嫌が悪いのは、私が研究より就活を優先しているからだ」
それぞれ、詳しく解説していきます。
1.分極化思考(0か100かで考える)
「大手企業からの内定じゃなければ意味がない」
「第一志望に落ちたら終わり」
などと、0か100かで考え、ものごとに白黒つけたがる思考のことを「分極化思考」といいます。
「二極化思考」や「全か無か思想」とも呼ばれ、完璧主義な人が陥りがちな思考のクセです。
2.すべき思考
「◯◯大学なんだから大手企業に入るべき」
「◯月までに内定獲得しなければならない」
などと、過度なプレッシャーで自分を追い込んでしまう人は、「すべき思考」の傾向があります。
0か100かで考えてしまう「分極化思考」と同様に、できなかったときに自己嫌悪に陥ってしまうのが特徴です。
また、他人にも「こうすべき」と自分の価値観を押し付けてしまうため、人間関係が悪化するリスクもあります。
3.過度の一般化
「この前の面接もダメだったから、きっと今回の面接も上手くいかないだろう」
などと、一度起きた失敗は、その後もくり返されると思い込んでしまう人は、「過度の一般化」の傾向があります。
「過度の一般化」とは、一部分のことを取り上げ、すべての事柄に当てはめてしまうこと。
他人の行動や考え方が少しでも気に入らないと、その人のすべてを否定したくなってしまうという場合も、「過度の一般化」が原因です。
4.レッテル貼り
「私はダメな人間だ」
「私は口下手だから面接には受からない」
などと、自分をネガティブな型に当てはめて判断してしまう人は、「レッテル貼り」の傾向があります。
レッテルが定着してしまうと柔軟な見方が難しくなり、「努力しても意味がない」などと負の感情に引き込まれてしまいます。
前述の「過度の一般化」がさらに悪化したようなイメージで、人格まで否定してしまう場合があるため注意が必要です。
→次の面接もきっと上手くいかない(過度の一般化)
→私は面接に合格できないダメ人間だ(レッテル貼り)
5.選択的抽象化(心のフィルター)
「(何社か通過しているのに)ESが全然通らない…」
「(A社の面接は合格したのに)B社に落ちた私はもうダメだ…」
などと、よいことは無視して悪いことばかりを取り上げてしまう人は、「選択的抽象化」の傾向があります。
ネガティブなことしか視界に入らないため、自分の周りで起きているポジティブなことを見落としてしまうのが特徴です。
6.マイナス化思考
「合格できたのはたまたま」
「実力が評価されたのではなく、運がよかっただけ」
などと、いいことがあってもネガティブにとらえてしまう人は「マイナス化思考」の傾向があります。
はじめから心にマイナスなフィルターをかけてしまっているため、自ら幸せな人生を遠ざけてしまっている可能性があります。
7.恣意的推論(結論の飛躍)
「私は絶対幸せになんてなれない」
「いい会社から内定をもらえるはずがない」
などと、将来のことを先読みしすぎて、事実から飛躍した結論を出してしまう人は、「恣意的(しいてき)推論」の傾向があります。
「恣意的推論」の特徴は、なんとなくそう思うだけで明確な根拠がないところ。
まだわからない未来のことまで悲観的にとらえてしまいます。
気ままで自分勝手なさま。論理的な必然性がなく、思うままにふるまうさま。
8.拡大解釈&過小評価
「インターンに行けなかった私はもうお終いだ」
「一次面接に通ったくらい、大したことない」
などと、失敗や短所は大きくとらえ、成功や長所は小さくとらえてしまう人は、「拡大解釈&過小評価」の傾向があります。
都合の悪いことが起きたら「すべて台無し」と思ってしまう人や、他人からほめられても「私なんか…」と思ってしまう人は、認知がゆがんでいる可能性があります。
9.感情的決めつけ
「(不安を感じると)面接を受けても失敗するに違いない」
「(自己嫌悪に陥ると)私に内定を出す会社なんてあるわけない」
などと、自分の感情を根拠にして状況を判断してしまう人は、「感情的決めつけ」の傾向があります。
そのときの気分によって物事の判断基準が変わるため、ネガティブな感情に支配されているときは悲観的な結論ばかりを出してしまいます。
10.自己関連づけ
「母親の元気がないのは、私の就活が上手くいっていないからだ」
「教授の機嫌が悪いのは、私が研究より就活を優先しているからだ」
などと、何でもかんでも自分のせいだと考えてしまう人は、「自己関連づけ」の傾向があります。
悪いことが起きると「すべて自分のせいだ」と、そんなことは誰も思っていないにもかかわらず、必要以上に自分を責めてしまうのが特徴です。
「自己関連づけ」の傾向があると、自分の責任と他人の責任を混同してしまい、精神的に追い込まれやすくなってしまいます。
多少の影響こそ与えていても、あなたが責任を感じる必要はありません。
他人の言動や、それによってもたらされた結果は、その人自身の責任です。
認知のゆがみを改善するなら、心理学AIの「Awarefy」
ここまで、就活で陥りがちな「認知のゆがみ」を紹介してきましたが、無意識の思い込みに自ら気づき、取り払うのは難しいです。
そのため、認知のゆがみを発見・改善するためには、心理学AIの「Awarefy(アウェアファイ)」を活用するのがオススメです。
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こんな感じで、ネガティブな気持ちに寄り添い、励ましつつ、状況や感情を整理するのを手伝ってくれます。
その結果、「自分にはいいところがない」と認知がゆがんでいた状態から、「部活の経験から得られたことはなんだろう」と、冷静に自己分析できるようになりました。
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AIだからこそ、どんな悩みも平等に受けとめてくれます。
「自己嫌悪をやめたい」「悩み相談の相手がほしい」という方は、ぜひ活用してみてください。
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まとめ:認知のゆがみに気づいて、自分の心を大切にしよう
就活がつらいと感じている人は、もしかしたら「認知のゆがみ」によって自分自身を追い込んでしまっているのかもしれません。
認知のゆがみを改善したり、自分の考え方のクセを見直すことは、自分を大切にする一歩です。
「しんどい」と感じたら、ぜひAIチャットのAwarefyを活用してみてください。
また、「弱音を吐いてはいけない」「人に迷惑をかけてはいけない」といった呪いの言葉に悩まされている方はこちらの本もオススメです。
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あなたの心が少しでも軽くなりますように。
本記事がお役に立てていれば幸いです。